ラミネーターの選び方(2)

ラミネート加工の仕上がり

 ラミネート市場で販売しているラミネーターはどれもきれいに加工ができて、「濡れない・破れない・汚れない」というラミネートの特性を活かしているので、通常の利用では全く問題はないでしょう。しかし、ラミネーターの構造により、加工仕上がりに若干差が出てくるので、用途によってお選び頂ければイメージ通りの加工が可能となります。ラミネート市場のラミネーターには、2本ローラー、4本ローラー、6本ローラーの3タイプがあり、ローラーの本数が多いと、仕上がりもよくなるのでラミネーター選びのポイントとして押さえておきましょう。それぞれの構造と特徴をご説明したいと思います。

・2本ローラー(仕上がり度:普通)
ヒートローラーのみで加熱・圧着・フィルム送りを同時に行うラミネーターです。やや安定性に欠け、A4・A3など大きなサイズを加工すると、フィルムが反り気味になってしまう可能性があります。しかし、カードサイズではあまり反りは目立たないでしょう。ラミネートの「濡れない、破れない、汚れない」という特性は、十分に実現できるでしょう。
・4本ローラー(仕上がり度:綺麗)
フィルムをヒートローラーで加熱し、プルローラーで引っ張りながら圧着するので、反りが抑えられきれいに仕上げることが可能です。価格と仕上がりのバランスがよく、パーソナル利用でもある程度仕上がりにこだわる方には、お薦めのラミネーターです。
・6本ローラー(仕上がり度:とても綺麗)
4本のヒートローラーで効率よく加熱し、2本のプルローラーで引っ張りながら圧着するため、反りの少ない美しい仕上が可能となります。仕上がりにこだわる方、お仕事でラミネートを使われる方にはこの方式が適しているでしょう。また安定した熱供給ができるため、一度に大量の加工をされる方、250ミクロンなど厚いフィルムを加工される方にもお薦めのラミネーターです。

さまざまな機能

 ラミネーターには、さまざまな機能を搭載しているものがあり、特徴をつかんでおく必要があるでしょう。それぞれの特徴をご説明していきたいと思います。

■逆回転機能

 逆回転機能とは、万が一フィルムがローラーに巻きついてしまった場合、投入したフィルムが出口から出てこないと気付いた時に、ローラーを逆回転させてフィルムを取り出す機能のことです。ラミネーターの故障で最も多いのが、この巻き込みによる故障です。原因の多くは、フィルムを逆から(開いている方から)ラミネーターに通してしまうことと、正しく紙をセットしていないことの二点です。一度巻き込んでしまうと、簡単には取り出せず、有料修理になってしまう場合もありますので注意しましょう。逆回転機能がついていれば、途中で失敗に気付いてもすぐに対処できるため、安心してお使い頂くことができるのです。ただし、フィルムを全て巻き込んでしまった場合は、逆回転機能だけでは取り出せないこともありますので覚えておきましょう。

■スピードコントロール

 業務用タイプにのみ装備されている機能が、このスピードコントロールです。大量の加工をする時にスピードを上げたり、紙とフィルムの相性によってはスピードを落としたりと、より高度なラミネート加工をする際に使用する機能となっています。

■温度調整

 ほとんど全てのラミネーターに装備されている機能が、この温度調整の機能です。フィルムや加工物の種類によって、温度の設定を変更することができます。一般に白っぽくなる場合は温度を上げて、波打ったように凸凹ができる場合は温度を下げて調整します。フィルムや紙の種類に応じた最適温度は、各機種によって異なりますので、取扱説明書や本体に目安が記載されていると思いますので確認しましょう。

■ウォームアップ時間

 ラミネーターはアイロンのような電熱器ですので、温まるまでにやや時間を必要とします。このウォームアップ時間は、ワット数やローラー本数、ローラーの太さ等によって時間が変わってきます。また、周囲の温度によっても大きく異なってしまい、気温の低い冬季はウォームアップ時間が長くなるのです。機種によって異なりますが、ウォームアップが終わって準備完了となるとランプが点灯したり、ブザー音が鳴って通知してくれます。

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Last update:2023/4/19

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